その329 #22【温度の調節】
みなさんこんにちは😺
先に昨日のお話の補足があります👍
原料乳の殺菌は必要、というお話でしたが加熱殺菌しないこともあります。
それは昔からの伝統的な製法でチーズを作っている生産者の場合は特に多くなります。
19世紀以降のチーズ作りでは殺菌乳でのチーズ作りが一般化しましたが、それ以前にもチーズ作りは行われていました。
無殺菌乳から作るとどうなるか❓
それは雑菌乳を扱うというリスクが常に存在することになります。
ということは、せっかく作ったのに食べれない、出荷できないチーズを作ってしまうことです。それはやはり生産者としたら回避したいところですよね。
でも逆に、その無殺菌乳の中の微生物がチーズにいい影響を及ぼすこともあるんです。
それが伝統的なチーズの製法の場合は特にチーズに影響するので殺菌乳では作れないチーズになります。
有名なチーズでもチーズの法律として、原料乳は無殺菌乳に限る。というように規定しているのが存在するのはそういうところです。
では今日の本題に入ります。
・温度の調節
チーズ作りとは何か❓
それは、
「仔牛の胃の中で起きていることの再現をする」
ということとも言えます。
昔の人が発見した時からそういう側面があります。全く一緒とはなりませんが、それに近い条件を作り出しているのが今の製造の現場です。
チーズは優れた栄養食品です。
それだけに腐敗しやすい。
現在では搾乳後および、加熱殺菌後から製造開始までの間は冷却保存されます。
製造の段階になって初めて、乳酸菌や酵素が活発になる動物の体温に近い温度域まで加熱されるのです。
温度というのは食品を作る上で本当に重要だなぁ、とつくづく思います。
冷たくすれば、保存が効くようになる、ということを発見してそこから製造の幅はうんと広がりました。
そして冷凍したら、もっと保存が効くようになりました。昔の人が見たらびっくりすることだらけだと思います。
冷凍も冷蔵も人間が作り出せるなんて始めは考えもしなかった時代があるんです。
そんな歴史を経てチーズ作りは進化と革新を繰り返してきています。
もちろんチーズだけではないですけどね🎵
・スターターの投入
温度が出来たら本格的に固めていく作業に近づいていきます。
スターターと呼ばれる培養した乳酸菌を加えることによって酸度が高まり、チーズの製造に好ましくない雑菌の繁殖を防ぐことができます。
同時にレンネットの働きも活性化されます。
殺菌していない乳の場合、天然由来の乳酸菌は微量なので、増殖に時間がかかってしまいます。雑菌の繁殖のリスクも高まります。
それを防ぐためにある程度、増殖にしている「種」としての乳酸菌を加えるのです。
今日はこれで終わり😺
また明日です☺️